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にゃんこい!

にゃんこい! 1 (Blu-ray 初回限定生産)猫の願いを百個かなえないと、アンタ……猫になっちまうよ」大の猫嫌い&猫アレルギーの高校生・潤平は、とある事件をきっかけに猫たちの言葉がわかる身体になってしまった!寄ってくる猫の願いを叶えるうちに、飼い主の美少女や年上のお姉さんと、ちょっとイイ関係になったりならなかったり!片想い中の天然美少女・楓に誤解されたり、飼い猫・ニャムサスに叱咤されたり!美少女×男子高校生×にゃんこたちが繰り広げる、ニャンともカワイイラブコメディー!(Amazonのあらすじ紹介より)
今期珍しくリアルタイムで見ていた作品。序盤が面白かったので、原作も揃えてしまいました。全般的に良くできていて楽しめましたが、後半のオリジナル回で残念なところが目立ってしまいましたね。賛否両論の退魔回も私はなんだかんだで楽しめましたが、あれだけ落書きすることにぴりぴりしていた朱莉が、最終回では楓をごまかすために潤平が落書きしてもへらへらしているところを見ると、スタッフもうちょっと考えてよ、と思ってしまいます。潤平の変身が解ける際の楓の台詞も、「高坂くんはあんなに猫に優しい人なんだもの」→「猫地蔵の呪いなんてあるわけ無いよね!」ではなくて、「高坂くんが呪われるはずなんて無いよね!」ではないのか、と。
ネット界隈でも後半失速したという評価が多いようですが、理由をつれづれ考えるに、一番の元凶はやはりこの監督お得意の依怙贔屓ではないでしょうか。
原作ではキャラが皆本当に魅力的で、この作品の一番のアピールポイントはそこにあるのではないかと思いますが、これに一番寄与しているのは、潤平と楓という揺るぎない両想いの軸が物語の核に据えられていることなのではないかと思います。そして正ヒロインである楓の潤平への想いが、回を追うごとに着実に強くなっていく様が丁寧に描写されており、読者が(そして登場人物も)それをしっかりと実感できるようになっています。だからこそ、叶わぬ恋に見える加奈子のいじらしさや、自分もまだ好きなのに楓を応援する凪先輩の優しさ、双子のかわいさが、よりいっそう魅力的に読者の胸に伝わってきているのではないかと思います。
一方で今回のアニメでは、監督お気に入りの加奈子ばかりが描写され、原作準拠の回でも楓の心理描写がかなり削られてしまいました。オリジナル展開ではさらにその傾向が顕著で、楓は完全に「空気ヒロイン(笑)」でした。こんな状況で加奈子の心理描写ばかりが強調されれば、視聴者には加奈子が独りよがりをしているようにしか感じられず、「加奈子はDQNで嫌だ」との声が多くあがるのは、当然の結果だったのではないかと思います。潤平に接する後半の楓は、遊園地で既に彼を意識しだしているはずにもかかわらず、ほとんど1話の天然系に逆戻りしていました。これではクリスマス回で加奈子が楓に感じていた後ろめたさは、全然説得力をもてないですよね。加奈子を引き立てるには、それだけラスボス楓を強敵にするべきだったのではないか、と1クール視聴を終えて、強く思います。
にゃんコマなどで二期を臭わせる様子も、なんとなくあざとさが鼻につくのですが、個人的には原作の水族館話の琴音がすごく好きなので、ちょっと知能に問題がありそうに描かれてしまったアニメの琴音とどう整合性をとるのか、なんだかんだで興味津々だったりもします。うだうだ言いつつ、結局今期一番のお気に入りなんですよね・・・。声優陣も楽しそうに演技してるな、っていうのがすごく伝わってきましたし。BD買うか悩ましい日々が続きそうです・・・。あ、アニメが気に入っていて原作未読の方はお勧めですよ!