東雲物語ゲット

大変ご無沙汰してしまいましたが、ありがたいことに毎日少しずつコンスタントに訪問してくださる方がいるようです。ログを見ると、「ひたぎ」と「東雲物語」の検索で見つけてくださる方が多いようですね。

そこでというわけではありませんが、前から気になっていたので、某図書館からリアル東雲物語を借りてきました（国会図書館まで行かなくても、結構所蔵している図書館はあります。この時点で、化物語に出てきた東雲物語とは別物ってことがわかりますよね）。


第四章（ふつう節ではないですよね）までしかありません・・・。

時は明治の中頃、主人公は浮世絵を修行している京都の没落貴族の忘れ形見、花江は、熊本二本木遊郭の東雲楼を一大芸術に仕立て上げることを望む楼主の中島茂七に請われ、父が残した借財の肩代わりに東雲楼に移り住む。やがて花江も芸妓の一人小紫として席にあがるようになり、後代東雲節で知られる遊女のストライキを指揮することになる・・・。というお話で、大正-昭和時代の法学者、孫田博士ご自身の聞き取り調査の成果に基づいて執筆された、記録的な小説です。なんとなくご隠居の自費出版に近いような感じの本で、かなり淡々とお話は進んでいきます。もちろん「はちく寺」なるお寺は一切登場せず。結局化物語中の東雲物語は西尾オリジナルの可能性が高くなりました。でもこちらの本も、個人的には明治時代の風俗に興味があったので、それなりに楽しく読むことができましたよ（ただ文体は割と古いので、昭和初期あたりまでの文学作品を読み慣れている高校生以上でないと、読むのはちょっとつっかえつっかえになるかもしれませんね）。

化物語 Blu-ray Disc Box