なんでもリスト

気になったことを気ままにまとめます

キュゥべえは何故これほどまどかに粘着しているのか

魔法少女まどか☆マギカ 2 【完全生産限定版】 [Blu-ray]それは「永遠のおあずけ」をくらっているからじゃないですかね?

 スミマセン、またしょうもないタイトルをつけてしまいました。今回は「魔法少女まどか☆マギカ」の考察というよりは、妄想含みの展開予想ですので、興味なかった方はご容赦下さい。

 最近2chの「魔法少女まどか☆マギカ」スレは速すぎて追い切れないので、物語の今後の展開についてどこまで考察が出揃っているのか把握していないのですが、ほわいそーしりあす?(旧「書店員の異常な愛情」)さんのすばらしいエントリ
キュゥべえ先生から学ぶ交渉術(魔法少女まどか☆マギカ)
に書き出されていた、キュゥべえのうさんくさすぎる天才営業トークの数々を読んでいましたところ、これはひょっとして伏線の宝庫なのではないかと思い始めて、それから妄想が止まらなくなってしまったのです。

 ということで、タイトルの疑問に対する解答の予想をもう少し詳しく書いてみます。

1話アバンの魔女対ほむらの闘いを目の当たりにしたまどかは、魔法少女の契約と引き替えに時間の巻き戻しを願った。キュゥべえは望み通り、1話冒頭の「夢オチ?」の場面まで時間を戻す。事態は巻き戻し毎に少しずつ変化するものの、最終的にやはりまどかは以前と同様に時間の巻き戻しを願うことになり、結果としてまどか達は時間の無限ループにはまりこんでいる。魔法少女の契約は願いの実現の先払いなので、まどかとの契約はまだ完了していない。助言禁止のルールがあるため、キュゥべえはおあずけをくらったまま事情を説明することもできず、まどかの周囲につきまとうことしかできない。なんとか時間を戻すこと以外の願いで契約させて無限ループから抜け出すため、キュゥべえはまどかに対して執拗に勧誘を繰り返している。

これなら結構いろいろ説明できそうな気がしませんか?ヒントとなるキュゥべえのセリフを挙げてみます。

[3話](ねぇマミさん、願い事って、自分のための事柄でなきゃダメなのかな。)「別に契約者自身が願い事の対象になる必然性は無いんだけどね。前例が無いわけじゃないし。」

→まどかの時間巻き戻しの願いは「他人」を助けるために「世界」を対象にしている。巻き戻しはすでに行われており、故に前例である。また無限ループの場合には、さやかの願いもまた繰り返されていると予想される。

[3話](やっぱり簡単な事じゃないんだよねー)「僕の立場で急かすわけにはいかないしね。助言するのもルール違反だし」

→助言禁止であるため、既に行われた時間巻き戻しの願いや、その他の事態の推移に関して、教えることができない。

[3話]「もちろん、どんな願い事で契約するのかにもよるけれど、まどかが生み出すかもしれないソウルジェムの大きさは、僕にも測定しきれない。これだけの資質を持つ子と出会ったのは初めてだ。」

→まどかが既に行っている時間巻き戻しの願いは必然的に「世界のすべて」が対象であり、規模としては考え得る中でも最大級である。

 おっと、どれも3話のセリフになってしまいましたね。
 振り返ってみれば、これまでまどかが危険にさらされて契約しかかった場面は、いずれも「誰かを救いたい」とまどかが願いそうな場面ばかりだったような気がします。もしかすると無限ループ内のどこかでは、マミさんをシャーロットから救うためであったり、さやかと杏子の争いを止めるために時間の巻き戻しを行ったルートもあったのかも。
 いたいけな少女達をあの手この手で陥れようとする冷酷非情な悪魔のように見えるスカウト キュゥべえですが、実は契約直前に何度も寸止めを食らいながら、ルールを守って文句も言えない、とっても律儀で可哀相な人なのかもしれません。それもこれも、願いの実現を先払いするなんていう魔法少女契約のおかしな商慣行がいけないんですよね。一度契約したらあとは死ぬまで奴隷にしてやろう、などというサディスティックな趣味をビジネスに持ち込むから、システムの裏をかかれるのです。

 さて、この物語が本当にループものであるとして、唯一ほむらは確実に、時間巻き戻し前の記憶を保持しながら、まどかの契約を阻止すべく行動しているようです。さやかと杏子のバトルに割って入った際の描写から「ほむらの特殊能力は時間操作で、そのためまどかの願いによる時間巻き戻しの影響を受けずに記憶を保持し続けている」という説が有力のようですね。彼女に関しては、キュゥべえは5話で杏子に下のように説明しています。

(へえ、何者なの?そいつ。)「ぼくにも良く分からない。」
(はあ?どういうことさ。そいつだってあんたと契約して魔法少女になったんでしょ?)「そうとも言えるし、違うとも言える。彼女は極めつけのイレギュラーだ。どういう行動に出るか、ぼくにも予想がつかない。」

うーん、何とも言えませんねえ。
「そうとも言えるし、違うとも言える。」→ほむらは5話以降の未来のどこかでキュゥべえと契約するので、5話時点でのキュゥべえではないが、契約したのはやはりキュゥべえである
ということかなあと思うのですが、「ぼくにも良く分からない。」がぼくにも良く分からないです。時間巻き戻し後にキュゥべえが記憶を保持しているかどうかは設定によるので、もしかしたら律儀にキュゥべえも今後の事情を忘れているのかもしれませんが...。黒猫説もあるほむらの正体は、今後のお楽しみにとっておきましょう。
 いずれにせよ上記の推論を推し進めていくと、最終的にたどり着く構図は

既に魔法少女になる運命が決定してしまった物語の無限ループ状況下においては、一見まどかを陥れようとしているキュゥべえの執拗な勧誘が、実は苦悩の無限ループの牢獄からまどかを救い出す唯一の鍵であり、まどかのことを思ってそれを必死に阻止していた味方であるほむらは、実はまどかをその牢獄の中につなぎ止めている元凶だった。

という皮肉なものです。これっていかにもな虚淵節ではないですかね?

 さて、実際のお答えはどうなりますか。わくわくはまだまだ続きます。