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ヨスガノソラ

ヨスガノソラ 1 [DVD]都市部から遠く離れた片田舎、奥木染(おくこぞめ)。春日野悠は、妹の穹を連れてその町に向かっていた。そこは幼少の頃夏休みに何度も訪れ、過ごした祖父の家があり、懐かしい場所であった。不慮の事故により両親を亡くし、拠り所を失った2人は、今は誰も住んでいない祖父の家に引っ越し、そこで暮らす事を決める。小さい頃から、あまり変わっていないように感じた町並みや人。懐かしい想い出や、静かな環境が、悠を癒していったが、徐々に変化が訪れる。想い出として心に刻まれたときからもう始まっていた未来。今まで傷つき、不器用な生き方しかできなかった相手と、悠はどう向き合うのか……日差しが強まる初夏の空の下、物語が動き始めるのだった(Amazonの作品紹介より)。
 主題からして敬遠していたのですが、最終回の処理が見事すぎたので、秋アニメで第一に紹介。いやあ、過激な性描写で話題を集めつつ、ストーリー分岐の仕方といい、おまけギャグパートを効果的に使った作品に合わないタイアップEDの処理の仕方といい、当初から制作スタッフの手際が光っているとは思っていましたがここまでとは・・・。それにしても、最終穹編はすごすぎました。2chあたりを見ていると兄妹死亡説と健在説が交錯していますが、スタッフの意図的にはどう見ても「銀河鉄道の夜」リスペクト以外の何ものでもないようです。最終回中盤から何度も天の川を印象づけながら、現実社会には受け入れられない関係の解決策としては、文句の付けようのない解答を提示してくれました。全てをやり直せる湖底に沈んでから誰とも交わらない兄妹、破られた兎のぬいぐるみ、地上も他の乗客も何も映らない蒼穹を飛んでいるかのような鉄道と、これでもかと兄妹死亡説を裏付けるような描写を繰り出しながら、二人に生きていて欲しい視聴者の最後の希望までは踏みにじるようなことはしない、まさに見事と言う他はない着地点を見つけたものです(メールに関しては、送信日時が入っていないあたりがポイントになりそうです)。所詮行きつくところまで行きついたエロ描写頼りの近親姦を肯定する最低アニメ(ちょっと言い過ぎか...スミマセン)と侮っていましたが、まさかの大逆転を通り越して、ある意味文芸作品の領域にまで足を踏み入れてしまったかのような展開には舌をまくしかありません。11話あたりはそれでもちょっとどうかと思いますが...。まだ未見で、機会がありましたらぜひどうぞ。