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とある科学の超電磁砲

とある科学の超電磁砲 第1巻 <初回限定版> [DVD]こちらはすばらしい最終回でしたね!1クール目のレベルアッパー編が終わったあたりから、原作なしのオリジナル展開に入ったようで、いささか迷走している感のある話が続きましたが、ポルターガイストがおきはじめてからは、俄然話に筋が通って面白くなり、最後はアラがあったとしてもつっこむ行為自体が野暮だと思われるような、きれいな終わり方をしてくれました。キャパシティダウン他細々とした伏線は張られていましたが、どうせなら2クール目の頭からポルターガイストの兆候を出してくれていれば、もう少し後半も締まったのにという気もします。でもそんな不満も吹き飛ばす最終回は、さすがとらドラ!の長井監督。ED後の木山先生(CV:田中敦子)の、微笑む口元だけのカットには、本当にグッときました(とらドラ!2話ラストの大河を連想してしまったのは内緒です)。こういう終わり方は下手をするとベタすぎて興ざめになるのですが、この感動は、木山先生の子供たちに対する想いをシリーズ通じて繰り返し丁寧に描写してきた積み重ねのたまものですね。OPの印象的なアクションを本編のクライマックスに持ってくるのも定番になりつつあるようですが、今回は背景が変わっていて、おっこうきたか、と感心しました。
 正直、レベルだけで生徒の価値が決められてしまうという学園都市の基本設定には未だに納得いかず、禁書目録と比較して科学サイドが強調されるこのシリーズでは、なおさら観ていてちょっと苦しい場面が多々ありました。佐天さん(CV:伊藤かな恵)が傷つく場面を見る度に、メイド学校やらゲームクリエイターの学校(アニメオリジナル?)があるなら、能力開発だけでは評価されない学園生活もあるはずだろうに、と何度思ったことか(それとも家事やキャラデザインなんかも能力使って行うのでしょうか?笑)。ただこのあたり原作ものですから仕方ないことですし、ストーリーの端々に、そんな不満を和らげようとするスタッフの配慮が見え隠れしていたように思います。放映中には美琴(CV:佐藤利奈)のキャラがぶれているという評価も聞こえてきましたが、多分にその辺が影響しているのでしょうね。一方、黒子(CV:新井里美)は全編通じて魅力と変態性が全開で、スピンアウト化で一番得したのは、どう考えてもこの子です。いっそのこと、黒子を主人公に据えた方が物語がすっきりして良かったのではないかとも思ったりします。
 禁書目録の原作とのつながりを考えると、最終回の美琴も、また整合性がちょっときつくなるようですが、2クール目のオリジナル展開の料理の仕方を考えると、二期があった場合でもうまい具合に設定を変更してきれいにまとめてくれそうな気がします。いつになるかわかりませんが、是非観てみたいですね。
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