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化物語思わずググったこと

化物語 ひたぎクラブ 【通常版】 [DVD]

・ひたぎは建築用語?
「直切り/る」、「直斬り/る」で、「切りまくること。また、そのさま。めった切り」らしい。
「直垂(ひたたれ)」と一緒で、「直」が「ひた」で、「もっぱら、一途に」という意味。
建築・土木用語と言うより、古語ですな。ネットで拾った用例を見ると、
『抜ける太刀むなしくなし給ひつること』と怒りて、ひたぎりに斬り落としつ」〈徒然・八七〉
ということなので、むしろ刀で斬る様を表すのに使っています。刀語つながりで拾ったネタでしょうか?とがった現在のひたぎさんにはぴったりの名前ではありますが、まあ親はそんな名前普通つけないなあ。
ところで地名姓らしい戦場ヶ原という地名があるのは「栃木県日光市の日光国立公園内にある湿原」ですが、日本の名字10万種にも入っていません。「戦場ヶ原でめった斬り」ということで、名前にマッチする名字をつけただけですかね?
・東雲物語?
Amazonでは東雲物語 (1978年) (高文堂新書) 孫田 秀春 (著) というのが引っかかります(関連商品が化物語関係ばかりなのが笑えます)。
これは「1900年に熊本で起きた遊郭東雲楼の遊女ストライキをもとに作られた小説」らしいです。
そのストライキについてはこちら。
http://homepage2.nifty.com/tanosiki/v-enka-sino1.htm
東雲楼は2009年に取り壊されてしまったようで、往時の様子はここ、取り壊し前の様子はここで見られます。
確かに絶版ですが、国会図書館にはあるらしいので、劇中の「現存しない」ってのは言い過ぎ?

実物を某図書館からかりてきました。
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孫田 秀春という人は、ここによると、「大正-昭和時代の法学者、弁護士」とのことです。確かに、Amazonの同著者の他の本を見ると労働法関係の著作が多いですね。ネットで引っかかるのもほとんど化物語関係ばかりですし、こちらの本の存在は偶然の一致で、劇中の書名は思わせぶりなはったりネタでしょうか?
・八九寺?
羽川&忍野によると、「関西圏では良く聞く言葉で東雲物語第五節に出てくる寺の名前と漢字違いで一緒」らしいですが、ネットで化物語関係以外は全くひっかからないから、こっちもはったり設定かと思われます。八十八カ所に相当するような八十九寺に関するネットでの言及も皆無。関係あるとすると、「破竹」「淡竹」「九字」がらみでしょうか?
ちなみに三善 晃:作曲  MIYOSHI Akira(1933-) 2群の合唱団とピアノのための≪蜜蜂と鯨たちに捧げる譚詩≫を「はちくじ」と略しているならいました。
・旧姓の綱手
これがナメクジがらみの言葉というのは、ググる前からわりと有名ですね。蛇、ナメクジ、と化物語には登場しますが、蛙の怪異はまだいません。他に未読ですが、第三作の偽物語に収録されている「かれんビー」では蜂が出てくるみたいで、猿、蟹、蜂とそろえば、怪異の選択にさるかに合戦も念頭にあるのかなあ、などと思ってしまいます。Wikiのさるかに合戦の項に載ってる江戸時代の絵巻には子蟹チームに蛇も参加しています。
・猿の手
イギリスの作家W. W. ジェイコブズにより1902年に発表された有名恐怖小説が元ネタですね。
猿の手 - Wikipedia
Amazonで手に入る文庫本としては、エドワード・ゴーリーが愛する12の怪談 ---憑かれた鏡 (河出文庫)
独自の日本語訳を公開されている方もいらっしゃいます→こちら
あとは重し蟹は思兼神(おもいかねのみこと)に由来してるのかなあ、とも思いましたが、思兼神は海とは関係ない神様なので、他の怪異にあわせて動物にまつわるオリジナルの怪異をダジャレっぽく考えついただけと思われます。他の怪異もオリジナルですね。

駿河問いは・・・(笑)。

化物語 Blu-ray Disc Box

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